
「住宅のインスペクション(診断)」について調べていて、種類が多くて混乱してしまったことはありませんか?
そう感じているのは、あなただけではありません。
実は、これは業界関係者であっても、すべての人がハッキリ明確に説明できるわけではありません。ですから、どうぞ安心してください。
現在日本では、下記の役割の異なる3つの住宅の検査が、同じ「インスペクション」というひとつの言葉の中に混在しています。
混在しているというより、業界団体、業界関係者が、あまり配慮なく「インスペクション」という言葉を使うケースが多いので、一般の方が混乱するのも無理はありません。
このページでは、住宅購入後、本当に安心して暮らすためには、どんなインスペクションが必要なのか。
それを理解していただくために、目的も内容も全く異なる複数のインスペクションの違いを、わかりやすく整理しました。
ひとくちに「住宅のインスペクション」と言っても、
インスペクションの種類が変われば、住宅診断時に検査するポイントや精度も違うので、「診断結果」は大きく異なります。
まず、対象の建物が「新築」か「中古(既存)」かによって、検査の種類や目的が大きく分かれます。
下記では、新築住宅では3種類、中古住宅(既存住宅)では4種類のインスペクションを一覧にしています。
新築住宅では、主に「図面通りに正しく施工されているか」や「性能の証明」が焦点になります。
下記では3種類のインスペクションを一覧にしています。
| 新築住宅の インスペクション |
目的 | 内容 | 特長 |
|---|---|---|---|
| 「フラット35」を利用するための建物検査 | 【融資利用】住宅ローンの利用 | 融資の条件(技術基準)を満たしているかを確認します。 | あくまで融資基準であり、施工品質の詳細な確認ではない |
| 住宅性能評価書取得のための検査 | 【性能証明】性能の格付け | 耐震性や省エネ性などの等級(グレード)を確認します。 | 等級評価が目的で、施工ミスや不具合の発見は目的外 |
| 民間企業などによる独自のインスペクション | 【安心・品質確保】安心・品質チェック | 施工ミスがないか、第三者のプロがチェックします。 | 建築中の複数回検査や、完成時の徹底検査が可能 |
中古住宅(既存住宅)では、「現在の劣化状況」や「隠れた不具合(瑕疵)」の有無が焦点になります。
下記では4種類のインスペクションを一覧にしています。
| 中古住宅(既存住宅)の インスペクション |
目的 | 内容 | 特長 |
|---|---|---|---|
| 建物状況調査 | 【取引の透明性】不動産取引時の情報開示(法律上の義務) | 国の基準に基づき、構造や雨漏りに関する劣化の有無を調査します。 | いわゆる宅建業法上のインスペクション。取引時の重要事項説明用。最低限の調査範囲。床下・屋根裏への進入なし |
| 既存住宅売買瑕疵(かし)保険の現場検査 | 【保険加入】保険への加入 | 万が一の欠陥を保証する保険に入れる状態かどうかを検査します。 | 保険対象外の劣化や不具合は調査対象外 |
| 「フラット35」や「住宅性能評価」のための検査 | 【融資・性能証明】ローン利用・性能証明 | 新築同様、融資基準などの適合チェックを行います。 | あくまで融資基準や等級評価が目的で、施工品質の詳細な確認ではない。施工ミスや不具合の発見は目的外 |
| 民間企業などによる独自のインスペクション | 【購入判断・安心】購入判断・リフォーム計画・安心 | 上記の「建物状況調査」よりも詳しく、設備や生活に関わる部分まで調査します。 | 専用機材を使用し、進入可能な全ての空間を調査 |
インスペクションの種類によって、①調査対象箇所(どこまで見るか)、②調査方法(どうやって見るか)、③実施者(誰が見るか)などが大きく異なります。
よって、診断結果(報告書)の内容は別物で、得られる情報の質も分量も全く異なります。
| インスペクションの種類 | ①調査対象箇所 (どこまで見るか) |
②調査方法 (どうやって見るか) |
③実施者 (誰が見るか) |
|---|---|---|---|
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(※1)特に「床下・屋根裏への進入の有無」は、発見できる不具合の量に直結します。
(※2)ただし、同じ「インスペクター」でも、建築士資格など各種保有資格や、設計の実務経験、インスペクションの実務経験、各種建物の診断実績によって、見抜ける不具合の量と質は大きく変わります。

このように、日本では「インスペクション」という言葉が、目的も内容も全く異なる複数の検査を指して使われています。
融資を受けるための検査、保険に入るための検査、不動産取引で求められる検査……これらは確かに「インスペクション」です。でも、あなたが安心して住むための検査とは、目的も調査内容も大きく異なります。
「検査済み」の住宅を購入したのに、入居後に雨漏りや床下の不具合が見つかる——そんなケースが後を絶たないのは、その検査が「融資の条件」や「最低限の取引情報」を満たすためのもので、住み手の安心まではカバーしていなかったからです。
たとえば、中古住宅(既存住宅)の購入で「インスペクション済み」という物件であっても、それが「最低限の法的なチェック(建物状況調査)」がされているのか、あるいは「安心して住むための詳細なチェック」がされているのかによって、「インスペクション済み」の意味が違うのです。
では、住宅購入後、本当に安心して暮らすためにはどんなインスペクションが必要なのか。
住宅購入後に「安心して住むためのインスペクション」に必要な要素を具体的に挙げてみます。

これらは「安心して住むためのインスペクション」の最低限満たすべき基本条件です。
では、「安心して住むためのインスペクション」の十分条件は何でしょうか?
それは、インスペクター(住宅診断担当者)の「診断の質」が高いことです。
十分な診断知識と実務経験があり、不具合を見落としせず、また、顕在している不具合はもちろん、潜在的な不具合をも見抜けるスキルを持っているかどうかです。
加えて、専用の使用機材に投資し、検査・診断で使用しているか。使用機材の性能によって、診断の精度が左右されるからです。
このような観点からインスペクションの依頼先を検討していただくと良いと思います。
新築住宅の購入予定で「安心して住むためのインスペクション」をご検討の方は、下記のページもぜひご覧ください。
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平成17年の創業から、新築・中古を問わず5,500棟以上の住宅を診断してきました。この膨大な経験値が、「見落としをしない診断眼」を支えています。
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